優れたLEDディスプレイスクリーンは、現代の舞台制作の成否を左右します。しかし、「実際どれくらいの大きさにすればいいのだろう？」と疑問に思ったことがあるなら、それはあなただけではありません。今日は、その詳細をご紹介します。

LEDディスプレイピクセルピッチ

メートルやフィートだけで考えるのはやめましょう。LEDスクリーンは単なる面ではありません。ピクセルと呼ばれる小さな光でできたキャンバスなのです。

覚えておくべき重要な関係は次のとおりです。

物理サイズ = ピクセル数 × ピクセルピッチ

それが私たちが行うすべての計算の核心です。

キーワードをシンプルに

ピクセルピッチ（P2.97、P3.91、P4.81など）

これは、LEDピクセルの中心から次のピクセルまでの距離を指します。ピッチが小さいほど、ピクセル密度が高くなり、近くの画像がより鮮明になります。シーツの糸密度のようなもので、糸の密度が高ければ高いほど、細部まで鮮明に映し出されます。

解像度

縦横のピクセル数の合計（例：1920 × 1080）。ピクセル数が多いほど鮮明度が高くなりますが、コンテンツが一致している場合に限ります。

モジュールとキャビネット

モジュールは最小の構成要素であり、LEDディスプレイキャビネットは現場でボルトで組み立てるより大きなセクションです。画面サイズは常にこれらのユニットの倍数になります。

適切なピクセルピッチの選び方

便利な経験則:

最小視聴距離（メートル）≈ピクセルピッチ（mm）÷0.6

したがって、P3.91 スクリーンの場合、約 6 ～ 7 メートル以内に人を座らせないでください。

また、

予算: ピッチが小さいほど、通常はコストが高くなります。

使用例：テレビ番組や会議などの近距離イベントでは、P2.6～P3.91のような高音質が必要です。大規模なコンサートや屋外イベントでは、P3.91～P4.81を使用すればコストを節約できます。

ステージスクリーンサイズを計算する4つのステップ 

これらの概念を、実践的な段階的な計画に変換してみましょう。

ステップ1：ニーズと制約を定義する

計算を始める前に、次の質問に答える必要があります。

ステージ寸法:

ステージ上で使用できる最大の幅と高さはどれくらいですか? 画面は、多くの場合境界線を含めて、このスペース内に収まる必要があります。

コンテンツのアスペクト比:

動画やグラフィックのネイティブ画面サイズはどのようなものですか？最も一般的なのは、HD動画の標準である16:9です。他には4:3や2.35:1などがあります。画面サイズはコンテンツのサイズと一致させる必要があります。そうしないと、黒い帯が表示されたり、画面が歪んだりする恐れがあります。

観客視聴距離:

最も近い観客と最も遠い観客はどこにいるでしょうか？これは、ステップ 1.3 で選択したピクセルピッチに直接影響します。

予算：

それは現実的です。予算によって、ピッチとサイズの選択肢はすぐに絞り込まれます。

ステップ2：スクリーンの「形状」と「おおよその面積」を決定する

ここでは主に 2 つのパスがあります。

方法A：

コンテンツ解決（理想）からスターを付けることができます。コンテンツ作成を自分でコントロールできる場合に最適です。

例：

ネイティブ16:9 1080pビデオを表示する必要があります。ターゲット解像度は1920×1080ピクセルです。

視聴距離に基づいてP3.91（P4）ピッチを選択しました。

幅 = 1920 ピクセル × 0.004 メートル/ピクセル = 7.68 メートル

高さ = 1080 ピクセル × 0.004 メートル/ピクセル = 4.32 メートル

したがって、理想的な画面サイズは 7.68m x 4.32m です。

方法B：

ステージ寸法（共通）から開始できます。設置スペースが制限要因となる場合に使用します。

例：ステージの背景が幅10メートル、高さ6メートルの場合、16:9のスクリーンが必要です。

オプション 1 (高さで最大化):

 高さ6mの場合、幅は6m × (16/9) ≈ 10.67mとなります。これはステージには広すぎます。

オプション 2 (幅を最大化):

 幅10mの場合、高さは10m × (9/16) = 5.625mになります。これはぴったり当てはまります。

計画しているスクリーンサイズは 10m x 5.625m です。

ステップ3：「実際のピクセル解像度」を導き出す

さて、実際の画面サイズと選択したピッチから、実際の画面解像度を計算してみましょう。方法Bの結果、10m x 5.625m、ピッチP4（0.004m）となります。

ピクセル単位の幅 = 10メートル / 0.004メートル/ピクセル = 2500ピクセル

高さ（ピクセル） = 5.625メートル / 0.004メートル/ピクセル = 1406.25ピクセル

重要な現実をここで確認してみましょう。

画面のネイティブ解像度は2500×1406です。ただし、これは1920×1080のような標準的なビデオ解像度ではありません。コンテンツ制作者に正確な解像度を伝える必要があります。コンテンツ制作者は、すべてが鮮明で正しく表示されるように、このカスタムサイズに合わせてグラフィックを作成またはスケーリングする必要があります。あるいは、物理的な寸法をわずかに調整して標準的な比率に合わせることもできます。

ステップ4：最終チェック：キャビネットのサイズを合わせる

これは、計画を現実のものにするためのステップです。ステージLEDディスプレイは、小数点以下のパーツではなく、キャビネット全体から構成されます。寸法は、キャビネットの整数倍に切り上げてください。

例：

計画サイズは10m x 5.625mです。選択したP3.91(P4)キャビネットのサイズは0.5m x 0.5mです。

キャビネット幅の数 = 10m / 0.5m = 20 キャビネット。

完璧です。

キャビネットの高さ = 5.625m / 0.5m = 11.25台。無理です！

キャビネットの4分の1しか設置できません。2つの選択肢があります。

キャビネットを11台に切り捨てます：新しい高さ = 11 x 0.5m = 5.5m。最終サイズ：10m x 5.5m。

キャビネットを12台に切り上げます：新しい高さ = 12 x 0.5m = 6m。最終サイズ：10m x 6m。

最後に、調整した物理サイズで手順 3 を再度実行し、最終的な構築可能な解像度を取得します。

ケーススタディ： 計算する メイン画面 サイズ の 企業ガラ

シナリオ：

• 会社の忘年会。ステージ開口部の幅は12メートル。
• 最も遠い観客は30メートル離れている
• 一番近いのは6メートルです。
• コンテンツは 16:9 の PowerPoint スライドとビデオになります。

計算プロセス:

ピクセルピッチを選択:

最も近い視聴者は6mの距離にいるため、ピッチ（視聴距離×0.6）のルールを用いると、6×0.6＝3.6mmとなります。ピッチはおおよそP3.6以下が必要です。

このイベントでは、品質とコストのバランスをとるため、最短視聴距離が約6.7mのP4スクリーンを選択しました。コンテンツ（PPT）は超高精細を必要としないため、十分な視聴距離です。

サイズの決定:

12メートルのステージを最大限に活用し、両サイドに装飾用のスペースを残します。幅は10メートルを想定しましょう。

16:9 の比率の場合: 高さ = 10m × (9/16) = 5.625m。

解像度を計算する:

P4の場合：幅 = 10m / 0.004m = 2500ピクセル。高さ = 5.625m / 0.004m = 約1406ピクセル。

マッチキャビネット:

0.5m×0.5mのキャビネットを使用する場合:

幅 = キャビネット 20 個 (ぴったり)。

高さ = 11.25 キャビネット (完璧ではありません)。

ステージの高さ 6 メートル以下に快適に収まるように、キャビネットの数を 11 個に減らすことにしました。

最終高さ = 5.5m。

最終仕様:

物理的サイズ: 10.0m (幅) x 5.5m (高さ)

ピクセルピッチ：P4（4mm）

ネイティブ解像度: 2500 x 1375 ピクセル

コンテンツガイド：

最も鮮明な結果を得るには、すべてのグラフィックとビデオを 2500×1375 ピクセルで作成または拡大縮小する必要があります。

よくある質問：

Q: 解像度が高いほうが常に良いのでしょうか?

A: いいえ、コンテンツが4Kに対応している場合に限ります。低解像度の画面で4K画像を表示すると、無駄な労力になってしまいます。

Q: 画面サイズを最大にすべきでしょうか?

A: 視認性とステージの美しさのバランスを取ることができます。大きすぎると、演者に負担がかかりすぎる可能性があります。

Q: ピクセル数が端数です。どうすればいいですか？

A: キャビネット全体に収まるように、必ず寸法を調整してください。完璧な計算よりも、実際の設置が重要です。

Q: これはサイドスクリーンやフロア LED でも機能しますか?

A: はい。同じ考え方ですが、視野角とアスペクト比が異なります。

締めくくり

実用性を重視したLEDスクリーンを構築したいなら、まずステージと観客を想定し、適切なピクセルピッチを選び、コンテンツの比率を合わせ、実際のキャビネットサイズに合わせて組み立てましょう。

プロのLEDディスプレイメーカーとして、計算方法がわからない場合はお気軽にお問い合わせください。もちろん、ステージ用LEDスクリーンが必要な場合も、お気軽にお問い合わせください。